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パラリーガル資格認定制度について

パラリーガル資格認定制度について

弁護士が円滑に業務をこなしていくには「事務員」によるサポートが必要不可欠です。スキルの高い事務員がいると、弁護士が多少未熟でも助けてもらえますし、反対に事務員のスキルが低いと優秀な弁護士でも力を発揮するのが難しくなります。

従来、法律事務所の事務職は「単なる事務員」という取扱いでしたが、近年ではその重要性が見直され、認定資格制度が導入されています。

以下では日本におけるパラリーガルの認定資格制度を2つ、ご紹介します。

弁護士業務を支えるパラリーガルとは

パラリーガルとは、弁護士による法律業務をサポートする事務員です。日本では法律事務所に勤務していることがほとんどですが、アメリカでは企業で採用されている例も多数あります。

パラリーガルは、主に以下のような業務を行います。

  • 文書作成
  • 依頼者や裁判所との連絡
  • 接客
  • 弁護士のスケジュール管理
  • 事務所の管理
  • 書類や証拠の取得
  • 書類や証拠を提出用に整える
  • 弁護士作成の訴状の校正

ただし法曹資格がないので、法律相談や示談交渉をしたり裁判所に代理人として出頭したりすることはできません。

いくら優秀なパラリーガルでも法律業務をさせると「非弁」になってしまうので、弁護士がしっかりと管理する必要があります。

パラリーガルの資格認定制度

現在、日本にはパラリーガルの認定資格制度が2つあります。

1つは「日本リーガルアシスタント協会」という民間団体(一般社団法人)の「パラリーガル認定資格制度」、もう1つは日本弁護士連合会による「事務職員能力認定試験制度」です。

1.日本リーガルアシスタント協会認定 パラリーガル認定資格制度とは

パラリーガル認定資格制度は、一般の人が一定の講習を受けることにより3段階のパラリーガルとしての資格認定を受けられる制度です。法律事務所における実務経験がなくても、講習さえ受ければ資格を与えてもらえます。

認定される資格は以下の3段階です。

  • エレメンタリー・パラリーガル(初級)
  • インターメディエイト・パラリーガル(中級)
  • アドバンスト・パラリーガル(上級)

認定を受けることにより客観的にスキルを証明できるので就職や転職に有利になります。弁護士の側からしても、まったく未経験・無資格な方よりは資格を持っている人の方が安心して採用できるでしょう。

2.日本弁護士協会実地 事務職員能力試験制度

日弁連が実施している事務員能力認定試験制度は、法律事務所の事務員を対象とした研修と試験の制度です。

研修のみを受講することも可能ですし、試験のみを受けることもできます。

従来は「2年以上法律事務所に勤務した」実務経験が必要でしたが、現在はその要件は撤廃されて「法律事務員であれば誰でも受講できる」ようになっています。

また研修は無料化されていて、法律事務所の事務員であれば無料で受講できます。

試験は1年に1回行われるので、受験したい場合には事前に申し込みが必要です。

日弁連の事務職員能力認定試験に合格していると、法律事務所への転職では有利になります。弁護士側からしても、日弁連の実施している認定試験に合格している人材であれば安心感があります。また上記のリーガルアシスタント協会のものと異なり、日弁連の認定試験を受けるには「実務経験が必須」なので、未経験の有資格者より即戦力につながりやすいと考えられます。

ただし日弁連の認定制度は「資格」とは異なりますし、日弁連はどちらかというと弁護士寄りの団体なので、一般の企業に対してはリーガルアシスタント協会の資格の方が強いアピール力を持つ可能性があります。

まとめ

法律事務所で事務員として働いており経験とスキルを持っているなら、今後のキャリアアップのため、上記のような認定資格制度を利用してみてはいかがでしょうか?参考にしてみてください。

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